Agenda de tous les jours

残すためではなく気づくため。自身の省察のためのブログです。

過去から何を学び、どう生きるのか

新型コロナウイルスによる死者が中国に次いで多いイタリアでは、小学校から大学までを一斉休校するという措置をとった。

そうした中、イタリアのボルタ高校のドメニコ・スキッラーチェ校長が生徒に宛てたメッセージ ↓ が話題になっている。

https://www.liceovolta.it/nuovo/la-scuola/dirigente-scolastico/1506-lettera-agli-studenti-25-febbraio-2020

校長は、「学校は休校になりましたが、お話しておくことがあります」として、以下のように綴っている。

「当局の慎重な判断を尊重しますが、皆さんには、冷静に、集団の妄想にとらわれることなく、必要な予防をした上で『いつもの生活を送ってください』と言いたいです。

こんな時だからこそ、散歩をしたり、良い本を読んだりしてください。

元気であれば、家に閉じこもっている必要はありません。

スーパーや薬局に駆け込むのはやめましょう。

マスクは病気の人が主に必要なので、彼らに譲りましょう。

病気が急速に世界に広がっているのは、私たちの時代が残した結果で、何世紀も前には速度は少しだけ遅かったですが、同じように広がりました。

それを止めることができる壁は存在しません。

このような出来事での最大のリスクの一つは、社会生活や人間関係に『毒をもること』と、市民生活を野蛮にすることです。

外国人への恐怖、権力同士の争い、感染源のヒステリックな捜索、専門家への軽蔑、デマ、ばかげた治療法、必需品の盗難、医療機関の緊急事態…

目に見えない敵によって脅かされていると感じる時には、同じ人間同士なのに他人を脅威や潜在的な侵略者のように見たりする危険があるというのが、先祖から受け継いだ本能なのです。

14世紀と17世紀の伝染病の時と比べ、私たちには近代的な医学があり、進歩し正確になりました。

私たちは、社会組織と人間性という貴重な財産を守るべく、合理的な考えを持つようにしましょう。

もしそれができなければ、伝染病が本当に勝ってしまうかもしれません。

では早いうちにまた学校で。」

ここには、過去に世界的に広まった伝染病のペストの歴史から私たちが何を学び、これからの生活において何を守らなければならないかが明示されている。

私たち大人が理性を失い、不安と恐怖にかられ、社会的混乱の渦に自ら飲み込まれてどうするの、と思う。

今は花粉症が辛いけれど、健康な身体なので、こんな時だからこそ、散歩をしたり、良い本を読んだりしよう。