Agenda de tous les jours

残すためではなく気づくため。自身の省察のためのブログです。

子どもの預け先、決まったけれど…

2月の中旬から来年度4月以降の子どもの預け先をめぐって、ここ最近ずぅーっと心穏やかではない日々を過ごしていた。
せっかく授業がない時期なのに自分の研究になかなか集中できない。
唯一の希望といえる抽選の結果待ちをしていた認証保育所も、例年2倍程度と園長先生は言っていたし、「まぁ、入れるだろう…」と期待していたが、3月初めに「残念なお知らせ」が届いた。
認可保育園に入るためのポイントもなければ運もない…
「こんなにも決まらないものか」と、かなり落ち込んだ。
あと残す預け先としての選択肢は、①現在預けている認可外の事業所内保育園の一時保育と、②文京区の家庭的保育者(保育ママ)と、③高額な認可外保育園のみだった。
まず①は、これまで通っていたことの安心感と通園のしやすさはあるけれど、一時保育だと300円/30分なので、これまで通りの週5日8時間半で預けると、給食とおやつの食事代を入れて、月20日で10万8千円!!これまでの常時保育の2倍以上である。
ちなみに、大学内の保育園担当の事務に問い合わせてみたところ、4月から一時保育で入れる可能性は、「年度途中の受け入れを可能にするため、4月は定員いっぱいにしないから何とも言えない」とのこと。
「年度末までの入園が保障される常時保育ではなく、一時保育での申込みなのにそんなこと言うの!?他に入りたい人が来たらどくから空きがあるならそれまで入れてよ!!」と思った。
次に、②であるが、これもかなり望みは薄い。
というのも、いくつか希望の保育ママに見学をお願いしたが、認可保育園の結果が出てからというものの、どこも見学の申込みが殺到しているとのことだった。
きっと自分と同じようにどこも決まっていない人が文京区にはごろごろしているのだろう。
本当は保育園に入れたいけれど、背に腹はかえられないし、実際に見てみないとよくわからないので、とりあえず3箇所の保育ママに見学させてもらいに行った(見学のお願いは直接その保育ママに電話)。
ちなみに文京区の保育ママというのは、「保護者が就労などのため、お子さんを保育できないとき、保護者に代わって文京区が認定した保育ママが自宅の一部等を育児室として保育を行う制度です。区の認定した保育ママは、保育士、教員等の資格を有し、養育中の6歳未満の子どもがいない、保育経験のある方です。家庭的な雰囲気の中で、子どもの個性に合わせた、きめ細やかな保育を行うことが特徴です。」(文京区のHPより)
最初に行った根津にある保育ママは、本当にマンションの一室といった感じのところで、そのマンションの一階が公設民営の根津保育園になっている。
そしてその民間の事業者(スタッフ)が保育ママをやっていて、6人の子どもを2〜3人で見る体制になっていた。
どこの保育ママもそうだというが、午前中は補助のスタッフが一名入るようになっている。
見学した中で、ここが一番きっちりお弁当とか用意しないといけない感じだった。
現在いる6人中3人が来年度もいるらしく、4月からの空きはあと3枠。
次に見学に行った保育ママは、千駄木保育ママで、本当にアットホームな、「おばあちゃんのお家」といった、どこか懐かしさを感じるようなところだった。ここには見学に行ったとき2歳前後の女の子が二人いて、その二人とも来年度は近所の認可保育園に内定しているという(ということで2名の募集)。
来年度で保育ママは最後と語るそこの保育ママは、本当に何でも相談に乗ってくれそうな温かみのある方で、「本は踏んじゃだめ!」としつけもしっかりしていたし、おばあちゃん子なうちの子には一番合っているような気がした。
最後に見学に行った本駒込保育ママは、今年度から保育ママをやっている方で、次から次へと見学者が訪問するこんなに慌しい3月は初めてと言っていた。
そこは家からも歩いて行ける距離にあって、雨が降って自転車が稼動できないときには助かる。
またお家の2階を育児室にしていて、言えばいろいろ融通がききそうな感じだった。
しかしそこは残りあと1枠という激戦…
保育ママはお昼のお弁当とおやつの用意が大変だけど、近所にお散歩にも連れ出してくれるし、かっまってかまって期の2歳になろうとする我が子には保育園よりもいい面も多いと思った。
保育料も月28,000円と良心的。
こうして3箇所の保育ママを見学し、いざ申込みとなったところで、一つ問題が発生した。
それは申込み要件でのこと。
文京区の保育ママの申込み要件には、保護者の「就学」ということが書かれていなかった。
そこで文京区役所に電話で問い合わせてみたところ、「学生は申し込めない」という回答が返ってきてしまった。
それはなぜかと聞いたけれど、「決まりだから」とのこと(なんでそういう決まりになっているのか聞いたのだが埒があかない…)。
しかも、研修医とか医学部の学生なら「常勤」扱いにできるけど、「文系の大学院生はダメ」なんて絶対おかしいでしょ。
ただし、申込み要件には「定員に空きがあり、保護者がいずれかに該当する際には、1名程度お預かりできる場合があります。①求職活動を行うとき(求職活動期間として最大3ヶ月)、②出産予定(出産月の前2ヶ月から出産後57日目を迎えた月の末日まで)」とある。
なので、区役所の担当者には、「大学院生は、大学院に在学して研究しながら就職活動もしているんです」、「そういう状況を考慮に入れて柔軟に対応してもらえないでしょうか」と食い下がってみると、後日また連絡するとのこと。
結局、区役所内部での話し合いの結果、認可保育園は「就学」という扱いで申し込むと同時に、保育ママは「求職中」という扱いで申し込むのは無理で、どちらか一方ならよいとのことだった。
認可保育園の選考に関しては、まだ2次募集があるので、「求職中」にしてしまうと、「就学」よりも3ポイントも低い5ポイントになってしまう。
しかし、認可保育園の2次募集よりもポイント制ではない保育ママの方が通る可能性としては高いと判断し(そうなると2次募集は全く望みがなくなるが)、それならとりあえず今年度は「求職中で」、ということになった。
なぜ保育ママには求職中なら申し込めて、学生はだめなのかは全く納得がいかないけれど(しかも研修医とかならいいけど、文系の大学院生はダメとかいって完全に差別だ)、とりあえず、4月からの預け先がなくなるのは一番困るので、そういうことになった。
文京区役所には何か一筆書いて出すように言われ、昨年度と同様に、大学院生が非常勤をしながら就職活動もせざるを得ない環境で子育てをしているという状況について、どうか理解してもらい、選考してもらえるよう、文書を書いて送った。
そして③の選択肢で、どこもダメだった場合の最終手段として、高額な認可外保育園にも見学に行った。
好立地だし、保育園自体も別に悪くはなかったが、いかんせん保育料が月8万4千円!!しかも年会費1万円に月極手数料2万円を合わせると最初の月は11万4千円!!
「無理!無理!!」と思っていたけれど、どこか認可保育園や認証保育園の空きが出るまでの最終手段として考えるしかなかった。
そこは、毎日抽選をしているとのことで、くじ引きをして当選者に電話連絡をするけれど、たいていの場合、もう他に決まったという回答を受けて、じゃあまた明日もう一度抽選、となっているらしい。
そこの4月の入園枠は残り3枠とのこと。待っている人はいるけれど、職員の間でもその待機者は入園の望みが薄い人らしく、そうなるとなんだか入れそうな感じだった。
というわけで、とりあえず抽選の登録はしてきた。
そんな感じで、ここ数日だいぶ追い込まれた日々を送ってきた。
文京区以外にも台東区、北区、荒川区千代田区と、通える距離にある認証保育園、認可外保育園にはかたっぱしから電話をかけたけど、結局ダメだった。
家族会議の結果、文京区の保育ママは見学者が殺到しているという状況からしてほとんど望みがないので、同じ高額なら、子どものことを考えると、今通っている保育園の一時保育が一番いいだろう、となった(しかしこれまたひどい話で、問い合わせたところ、結果の通知は3月25日を予定しているとのことで、それまでにどこか決まらなければ、もう新年度も始まるというのに、ずっと不安な状態が続くのだ)。
もちろん引越しも考えたが、今の状況でどこなら確実に入れるのか全く検討がつかないし、親二人の職場・研究環境を考えると、そう簡単には動けない。
そうした中、先週の金曜日(3月6日)に文京区から緑色の角2封筒が届いた。
「もしかして!?」と空けてみると、「家庭的保育者保育委託あっせん成立通知書」の文字が!
その文書には、「申込みを受けた家庭的保育者については、保育委託のあっせんが成立となりましたので、通知します。」とあって、第3希望の根津の保育ママの名前が書かれていた。
さらに、「面接の日程につきましては、家庭的保育者から直接連絡が入ります。」とも書かれていて、面接に必要な書類が同封されていた。
「これって、通ったってこと!??」と半信半疑になったが、これからその保育ママと面接をして契約を結ぶ、という流れらしい。
本当に本当にホッとした。
4月からお弁当が大変だけど、もう覚悟を決めてうまく手を抜きつつやるしかない。
「求職中」という扱いで申し込んだので、6月までの猶予だけど、とにかく決まってよかった。
第3希望のところだったので、なんとかねじ込んでもらえたのかなと思う。
第3希望といっても大学からは一番近いし、根津の駅やバス停からも近いので、アクセスは抜群である。
「学生は申し込めない」と言われたけれど、やはり異議があるのなら申し立てはしてみるものだ。
ちなみに、来年度の採用内定を待っていた就職先からは先日「残念なお知らせ」が届いてしまい、そっちの方もだいぶへこんだ。。
こんなにも子どもの保育園探しが大変で、いろいろ制約がある中での就職が大変で、子育てと仕事と研究の両立が大変だとは思いもしなかったけれど、そりゃ子どもが一番大事だけど、どれも自分にとっては諦めたくないもの。
しかもそのことを周囲の人間、支えてくれる人たちに理解してもらうことも、本当に大事なんだと改めて痛感した。
子どもの事も、仕事も研究も、自己責任じゃないかと言われればそういう面は少なからずあるのかもしれないけれど、この1ヶ月大変な思いをしてみて、やっぱり子どもを育てる女性の社会進出を支援すると言っている大学側や自治体が冷たいと感じたし、なんとかならないものか、と思った。
たかだか1ヶ月の保活だけど、もっと長期に渡って世知辛い思いをしている人もいるのかと思うと、なんだか悲しくもなる。
大学側は「うちを当てにするな、他を探せ」といった対応だし、自治体の側も「学生なら大学内の事業所内保育所があるでしょ」といったように、両者が押し付け合っているように感じ取れた。
前にも書いたことではあるが、少ないイスを多くの人で取り合っている場合、どこかで優先順位をつけなくてはならないのはわかるし、だからこそ、行政の側は保育園の選考に関してポイント制を採用している。
だけど一方で、大学院生って超がつくほどお金ないのに月10万円以上の保育料なんて払えないし、「じゃあなんで在学中に子ども生んだの?」的な扱いを受けるのは、大学院生に対する無理解としか言いようがない。
とりあえず首の皮一枚つながったけど、猶予は6月まで。
一体全体この先どうなるのだろうか…
はぁ……、就職しなきゃ。博論書こう。