Agenda de tous les jours

残すためではなく気づくため。自身の省察のためのブログです。

修士論文

今日は,今年度修論を執筆予定の後輩と研究について話す機会があったため,昨年度執筆した自分はどうだったっけ,と振り返った。
あの修論との格闘の日々からもう1年も経つのか,といった感じである。
「失敗した人間は冷静に振り返る」とある人は言うけれど,まあ一理ある。
あんなに頑張って書いた修論でも,書き終わったあとの後悔といったらなかった。
書き終えたことへの達成感はある程度満足のいくものができた人間が味わうものである。
そんなわけで,書き終えてから当分の間,自分の研究とは向き合うことが出来なかった。というか,向き合いたくもなかった。
だけど今思えば,チャレンジしてよかったと思えるものを書いたんだなと思ったりもする。
実質1年間,それだけのために集中できる時間をつくり出せたとしても,やっぱりやれることには限界がある。
だからいっぱい課題が残るのだけれど,それプラス,いかに自分の研究テーマにこだわりを持って向き合ったか,ということだけでも,十分その後に生きるように思える。
もちろん,「過程が大事で結果は二の次」などというわけでは毛頭ない。
だけど,本当に一からだから,研究とはどういうもので,どうやってやるものなのかが分かっていく中で,悩みつつ,いろんな人の助けを借りつつ,試行錯誤したからこそ,今ようやく自分の研究の基礎を築くスタートに立てている気がする。
修論でやりたかったけれどやれなかったこと,課題として残したことを少しずつ消化・清算していきながら,もう一度か二度か三度か,,同じような経験をつんでいかなければ,一つの体系的な研究にはならないのだろう。
去年,修論の恐ろしさに気づく前だったかもしれないけれど,よく同期とこんな話をしていた。
どうせ修論なんだから,手堅くバントで出塁するくらいなら,ホームラン性のファールの方が後々いいんじゃないか。
今でもそう思う。
というわけで,「バットは思い切って振った方がいいよ。」